研究されていること

カーボンニュートラルな農業を実現させるための研究は盛んに行われています。たとえば品種改良の研究があります。品種改良をすることによって収量を高めることができるならば、より多くの炭素を吸収させることができるようになります。

あるいは遺伝子組み換えによって除草剤耐性作物を生み出すことができれば耕す必要がなくなるでしょう。除草剤によって雑草防除が可能になるからです。土を耕さないことによって土の中から大気中に出て行く炭素の量を減らすことができるのです。トラクターを使わなくても良くなるため、これによってもガスの量を抑えることができます。

収穫したあとに作物の一部を農地に残しておくという方法もあります。これによって炭素を土の中に蓄積させておくことができます。被覆作物を栽培することによって土壌の荒廃を防ぐだけではなくて、炭素の吸収をさせるということも可能です。

また、データサイエンスの分野による研究も行われています。いろいろなデータを継続的に集めることによって、無駄に窒素肥料を用いずに農業ができるようになれば、結果的に温室効果ガスを抑制できるでしょう。このようにさまざまな研究が進められており、環境にやさしい農業を実現させようとしているのです。

農業との関係性

カーボンニュートラルの考え方を農業に応用しようという試みがあります。農業による温室効果ガスの排出量というのは工業や輸送などよりも大きいのです。農業では家畜の呼吸や土壌中から空気中への温室効果ガスの排出があります。窒素肥料も使うことになるため、これによって温室効果ガスが発生するのです。

これらの影響によって農業がどんどん温暖化を引き起こす原因となっています。そこでカーボンニュートラルの考え方を用いた新しい農業のシステムを構築することが進められているのです。

たとえばバイオマスは特に注目されています。農業廃棄物が生じた時にそれをただ処分するのではなくて、新しいエネルギー資源として利用するのです。バイオマスを利用してエネルギーを発生させると大気中に二酸化炭素が排出されます。これは再び農業によってバイオマスが大気中の二酸化炭素を吸収するのです。

つまり二酸化炭素が常に循環している状態となるため、二酸化炭素の総量を増やすことにはなりません。この仕組みを農業に活かすことによって、地球温暖化への対策ができるという考え方もあるのです。実際にバイオマスは実用されており、これからはますますカーボンニュートラルな仕組みの一つとして注目されるでしょう。

カーボンニュートラルとは

カーボンニュートラルというのは環境化学の分野で主に使われる用語です。植物というのは光合成によって大気中から炭素原子を取り込んでいます。それによって植物の体を作り出しているのです。

やがて植物が燃やされてしまうと空気中に二酸化炭素が排出されるのですが、これは元々空気中に存在していた炭素原子を植物が取り込んだものとなっています。そのため、植物が成長の過程で光合成をして二酸化炭素を吸収して、最終的に燃やされる際に二酸化炭素を排出したとしても、大気中の二酸化炭素の総量には影響を与えていません。このように二酸化炭素の量が常にニュートラルな状態になっていることをカーボンニュートラルというのです。

一方、化石燃料を燃やすことによって二酸化炭素を排出するのはカーボンネガティブとなります。これは吸収される二酸化炭素よりも排出される二酸化炭素の方が多い状態のことをいいます。化石燃料というのは炭素が固定されてからかなり長い期間が経過しているのです。

そのため現在の視点で考えてみると、化石燃料を燃やすということは、突然二酸化炭素の大気中の量が増えることを意味しています。これは地球温暖化を促す原因となってしまうでしょう。カーボンニュートラルであれば原理的には二酸化炭素の量は常に一定となるのです。

カーボンニュートラルと農業

21世紀は環境問題の時代とされることが多く、地球環境を守るためにさまざまな努力がなされています。どのようにすれば持続可能な発展を続けることができるのかが常に考えられているのです。地球とは今生きている人達だけのものではなくて、将来の自分達の子孫の生きる場所でもあるのです。そのため地球環境をこれから良い状態に維持していくことが求められています。そのためにいろいろな試みがされているのです。

地球環境の問題について一番多く取り沙汰されているのは温暖化でしょう。地球がどんどん温暖化している傾向にあることが研究者によって明らかにされています。人類が急速に発展を続けており、化石燃料をどんどん利用したことによって空気中に温室効果ガスが排出されるようになり、それによる温暖化効果によって地球の温度が上昇しているのです。

このような温暖化の問題というのは人類のさまざまな産業と密接に関係しています。以外かもしれませんが農業というのは地球温暖化の原因の一つとなっているのです。そのため農業の世界においても温暖化対策というのは重要な課題となっています。

そこで最近話題になっているのはカーボンニュートラルな農業の実現です。これによって地球環境への影響を少なくすることができるのです。当サイトではカーボンニュートラルと農業の関係について詳しく解説しています。カーボンニュートラルとはそもそも何なのかというところから説明するため、安心してください。